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見る工芸から使う工芸へ / 工芸指導所のデザインを暮らしに再現する【小松大知】第3回進捗報告レポ

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9月14日、「商工省工芸指導所(以下、工芸指導所)」の資料一式を収蔵する東北歴史博物館での調査作業がスタート。今回ご協力いただく学芸員の遠藤さんに連れられ、ふだんは関係者以外立ち入ることのできない収蔵庫へと案内していただきました。

事前に収蔵品リストから目星は付けていたものの、同型の試作品も多数あるため、類似品のなかで状態が良い物を選んだり、実際に目で見て触ったりしながら今後リプロダクトするものを絞り込んでいく作業が続きます(採寸は手作業のほか、3Dスキャナも持ち込み行われました)。

その後、数日間の作業を経て、今回のプロジェクトでリプロダクトする品を決定。図面をおこし、3Dプリンタを活用しモックアップを作るところまで順調に進んでいます。

一方、11月1日には、指導所の後身機関である産業技術総合研究所 東北センターを訪問し、蛯名所長と南條研究員から指導所についてお話を伺う機会をいただきました。蛯名所長は、前回のレポートで紹介した、指導所時代から続く東北工芸製作所の「玉虫塗」の耐久性を上げる技術開発を先導された方。2020年、プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスのヘルメット(http://www.t-kogei.co.jp/news/news-news/eagles_tamamushi/)が、まさに東北工芸製作所と蛯名所長によって生み出されたものです。この協働が実現したのも、指導所時代の研究開発姿勢が現在へと繋がっている証といえます。

これからいよいよ、実際にリプロダクト制作をしていただく工人や職人の方との作業がはじまります。これまでの課程をまとめた冊子の制作や、リプロダクト後の展開についても、具体の検討へと進む段階となり、引き続き微力ながらサポートできればと考えています。

So-So-LAB.長内

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