未満建築デザインプロジェクト【未満建築デザインファーム】 第3回進捗報告レポ
前回の勉強会以降、仙台市の公開空地に関する独自の基準「総合設計制度取扱い基準」の変遷について調査を進めたほか、中心市街地に50近くある公開空地が、どんな意図や計算方法で整備されてきたのかを探るべく、一部の物件の情報開示請求を行ったというメンバーのみなさん。その資料や既存公開空地のフィールドワークから、今後プロジェクトを進める上での課題の洗い出しを行うところだといいます。
海外では、まちづくり等の観点で容積率ボーナスを受けた公開空地のことをPrivately Owned Public Space(POPS)と呼び、位置場所の公開や利活用・リノベーションの促進を目的とした民間機関が、さまざまな情報提供や政策提言を行っています(例:https://apops.mas.org/)。未満建築デザインファームの活動は、将来的にはこういった機関に近づく可能性もあるのかもしれません。
また、コロナ禍で見通しが立っておらず、常駐が条件のため予算的にも難しいとして、難航していた公開空地での実証実験について、何らかの方法で実現できないかと検討を始めているといいます。
現在、全国各地でよく使われているオープンスペースのしつらえには、空間として囲われている場所が居心地の良さと繋がっているとのガイドラインがあることから、それに習って空間を演出するしつらえを検討しつつ、実験を訪れた人にどう過ごしてもらうか、プログラムの有無も含めて詳細を詰めていく予定とのことでした。
開催時期としては、定禅寺通りで毎年開催される「光のページェント」が実施される12月のクリスマスシーズンを予定しているそうですので、詳細が決まればまたこちらでも紹介したいと思います。
So-So-LAB.長内