採集染料の開発と応用【結工房】成果報告会レポート
今回は成果報告会ということで、前回進行中だった試作品の完成物を会場にお持ちいただきました。
1つ目は、このプロジェクトをまとめた冊子。表紙など部分的に、採取した顔料で印刷したものです。
2つ目は、紙に顔料でプリントしたものを型抜きした、人型のプロダクト。
3つ目は、顔料でプリントした布を使用したバッグ。
4つ目は、ナラ材を使用したスツールに、顔料でペイントしたもの。
それぞれ専門的技術を持った企業やクリエイターなどと協力し作られました。
また、一旦クリエイティブプロジェクトとしては区切りとなりますが、目標としている中量印刷での使用や、プロダクトの生産・販売、幅広い分野での顔料の使用を目指し、さらに研究や試みを続けています。
先日も、山形県工業技術センターで布へのプリントでの堅牢度の測定を依頼して、耐光堅牢・洗濯堅牢・摩擦堅牢の試験を受け、良好な結果を得られたとのことです。
今後は、顔料の生産性を向上させることや、それを定着させるメディウムの選定、印刷機で使用するための仕組み作りなどにも取り組んでいかれるとのことです。
様々な製造業界が転換期を迎え、地球環境配慮や製造のプロセスも問われる昨今、結工房さんが開発しようとしているものは必ず必要とされると思います。これから実用化されるまで、新たな発見や様々な出会いがると思われますが、個人的にもとても楽しみですし、応援していきたいと思います。
開催日:2021年3月18日(木)
執筆者:榎本幸弘(伴走支援者/榎本デザイン事務所)