宮城野のハウス
2016.12.27
宮城野のハウス
「1つのコア/2つのボリューム/3つのフロア」から構成された鉄骨造3階建ての兼用住宅である。
法的緩和を受けるため軒の高さを9mに設定し、細長い敷地割りの周囲と調和するよう建物を2つのボリュームに分けた。厚みのある外壁は日射や雨水を遮り、設備機器を内蔵することができる。
内部は天井の高い2つのフロアと高さを抑えた3つのフロアを組み合わせたスキップフロアとなっている。カフェとダイニングは明るく開放的な空間、寝室や水廻りは静かで落ち着きのある空間とした。
2つのボリュームをつなぐコアは1階から3階まで続く動線であるが、住宅全体を貫く風と光の通り道、そして東棟のキャンティレバーを支える構造体も兼ねている。
居室の独立性は担保しながらも、コアがそれらをつなぐことで生活空間はゆるやかに展開していく。それはまるで山あいにくり抜かれた横穴式住居のようであり、立体的でにぎやかな住まい方がここでは実現できたと思う。