The tool for making “SU” / “簀(す)” 編み機
2016.12.22
The tool for making “SU” / “簀(す)” 編み機
紙漉きに必要な用具の一つである“簀(す)”をつくるための編み機を制作。
伝統工芸技術の継承が課題となっている要因の一つに、「用具をつくる職人さんの減少」が挙げられます。そのため、工芸をつくるための用具は非常に貴重かつ高価で、一般の方が容易に手にすることは困難です。それにより、プロダクトとして完成された伝統工芸品に触れることはあっても、それを自らの手で作る体験をすることは難しい状況にあります。そこで、オープンソースの「“簀(す)”編み機」を作れば、和紙漉きをしたい人自身で道具をつくり、自分の和紙を漉く、という未来をつくることができるのではないかと考えました。
この編み機では、竹ひごを編む際の糸の通し方をパソコン上でデザインし、それに連動してレールが移動させることが可能です。通常、紙を漉くと“簀”の糸目が紙にうっすらと転写されます。そこに着目し、例えば糸を波状に編み、糸自身の模様としての存在感を強くするといったことができ、和紙のデザインの可能性を広げられるのではないかと考え、本作品を制作しました。
http://archive.fabacademy.org/archives/2016/fablabsendai/students/264/final.html
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