等身大自画像

2016.12.28

等身大自画像

写真

鉛筆デッサンによる自画像。自身で計測しながら、等身大で描いた。五体の自画像は、それぞれ「空虚、窮屈、冷静、余裕、充実」という自身の心情幅を表す。各感情の代表的な状態(部屋着、スーツ、普段着、外着、舞台衣装)の自画像を描くことで、同じ佇まいであっても、表現により各自画像に大きな差異が生じている。「冷静」を中間として、「空虚」へ向かうにつれ自分の非理想的な姿となり、「充実」へと向かうベクトルは自分の理想的な姿へと近づいている。「冷静」から離れる程に自画像の表現の幅は無意識に広げられ、自分が意図しないまでの自画像に変化を遂げている。

本来、自画像と自分との間には、内面を基礎とした縮まらない距離が存在している。自分の心情幅を自画像として並べることで、自分の内面を出力し、この距離を埋め、肉薄する。