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ライターWS講座 第2回レポート

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So-So-LAB.では、2021年の11月から12月にかけて、全3回にわたってライターワークショップ講座を開講いたしました。講師を担当していただいたのは、大阪を拠点に編集者としてご活躍されている多田智美さん(株式会社MUESUM代表)です。なお、本講座は、コロナ禍の状況を鑑みオンラインで実施しました。

今回は、11月30日(火)に行った第2回目の講座をレポートします。
初回の講座の終わりに、多田さんから宿題が2つ出ていました。
1つ目は、「私」を伝えるための3冊の本を選んでくるという宿題。2つ目は、スタジオジブリの公式サイトからダウンロードすることができる静止画を使って、「オンライン会議あるある」を考えるという大喜利の宿題でした。
参加者の皆さんには以上2つの宿題を前もって提出していただいた上で、今回の講座を開講しました。

多田さんから発表していただいた第2回目のテーマはこちら。

『“編集”の出発点「見る力」を鍛えよう』ということで、まずは多田さんから出された質問「なぜ、あなたは今ここにいるのですか?」に対しての答えを、5分間紙に書き綴るワークからスタートしました。5分間が経過したあと、自分の書いたものを客観的にもう一度読み直し、一番当てはまると思った部分に丸をつける作業を行いました。

ここで1つ目の宿題発表タイムに。1分以内で、「私は〇〇なので、△△をテーマにこの3冊を選びました」という形式で発表していきます。

(参加者の方の「私」を伝える3冊より一部抜粋)

「私」を伝える本、と一口に言っても、その選び方にはさまざまな方針や切り口が考えられます。「人生のターニングポイントになった3冊」「何度も読み返すお守りのような3冊」「消化できない思いや出来事を書くことが心のケアになると教えてくれた3冊」「未来の私がこんな風だったら良いなと思う3冊」など、それぞれの視点で編集した本を紹介し合いました。

それぞれの本の発表の後で、初回の講座でも話題に挙がった、編集をする前段階として必要な「ほぐす」「よく見る・観察する」技術とは、一体どういうことなのかという話に立ち戻りました。

物事をよく見る際にヒントになるのは、視点(どこを見るか)、視野(どの範囲を見るか)、視座(どこから見るか)という目線に関する三つの言葉です。さらに、実際に見えるものだけではなく、見ている人がどのような立場や背景によってそれを眼差しているか(応援している、感動している、焦っているなど)によっても、物事を捉える印象は変わります。
また、多田さんは、こうした見方の違いを認識する一方で、無意識の内にそれをそう見ようとしてしまう自分に気付くことを心がけることで、物事を「ほぐす」力がついてくるのではないかというお話をしてくださいました。

最後は2つ目の宿題である、「オンラインあるある」大喜利の発表です。作品は51枚も集まり、見ているだけで笑いが起こります。

(参加者の方の作品より一部抜粋)

多田さんから参加者の皆さんに、ただ作品を見るのではなく、最も惹かれた作品に賞の名前をつけてみるというお願いがあり、そちらも発表し合いながら、参加者の皆さんのさまざまなものの見方を教え合う時間になりました。
同じものを見ていてもまったく別の描写が生まれるのだという発見があり、指定されたものの見方に対してさらに名前をつけるという作業によって、立場の違うお互いの見方を伝え合う面白さを実感できた講座でした。

第3回目のレポートもお楽しみに。

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